「ねるねるねるね」を化学する!
それでは本題に入りましょう。なぜ「ねればねるほど色が変わるのか」。実はこの答えはなんと秘密でもなんでもなくクラシエの公式サイトにも記載してあります。今は怪しげなものを使っている中身は秘密☆では誰も買ってくれませんからね。色が変わる理由は、植物から抽出したアントシアニン色素(下図の化学構造)を用いており、はじめは若干塩基(アルカリ)性、そこに酸性である2番の粉をいれて混ぜると徐々に中性から弱酸性になっていき色が変わっていくというわけです。ちょっと酸っぱいのはこのせいでしょうか。それではなぜ膨らむのか。これも非常に簡単なもの、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3、重曹)が2番の粉に入っており、2番の酸性成分と1番の水溶液中で中和反応が起こり炭酸が発生して徐々に膨らむのです。あの怪しげな色と時代背景からいって確実に合成着色料と思っていましたがそうではなかったようです。アントシアニンは食用植物などにも含まれおり(天然からとれた色素だから安全というわけではない)、比較的に安全な部類の色素です。炭酸水素ナトリウムもベーキングパウダーの成分ですから全く問題有りません。

というわけで、ねるねるねるねは怪しげなお菓子ですが、怪しげな化合物は使っていませんでした。当時小学生低学年の筆者(お小遣い:学年×100円)には高いお菓子という認識がありましたが、実際は105円(税込)なのですね(昔からなのかな)。世代を超えて人気の「ねるねるねるね」お子様にぜひどうぞ。

ただし、味は正直言ってマズイですよ(好みにもよりますが)。

【追記】結構こういう話は化学を一般に語るときにネタとしてお話できますね。個人的には「風邪薬はなにからできているのか?優しさ半分残りは?」みたいな話を「化学は分子で語れる学問」ということを一般にお話する際の導入にしたことがあるのですが、結構評判がよかったです。というわけで化学者の方は一般に対する講演のネタとしてもっておけばよいのではないでしょうか。ただし、普通の話で話すと引かれますよ。ネタ元はこちら(市販の新解熱鎮痛薬「ロキソニン」って?)。